2017年4月28日金曜日

「蜜蜂と遠雷」

少しご無沙汰しました横プーです。今回は掲題の本の一気読み含め考えることありブログります。

▶読んでしまったきっかけ
▶「蜜蜂と遠雷」
▶動画:辻井伸行氏


■読んでしまったきっかけ

音楽整理と共に漂流を続ける中、宅配レンタルで集中で坂本龍一を聴きあさっていました。坂本氏というとYMOを想起される方も多いと思いますが、もう少し根っこの芸大作曲学部院卒を背景に持ったピアノソロ作品を中心に聴いておりました。
実際、YMOの細野晴臣氏も坂本氏と活動するまで音符が読めなかったと語っております。













坂本氏の作品の多くは彼の才能を大いに感じさせてくれるものでした。
しかし、朝日ホールでのLIVE含め明らかに彼のピアノソロコンサートの録音と作品化に関しては疑問を持ちました。
会場ノイズが酷すぎます・・・中には彼自身が年齢制限を設けず行った渋谷文化村のコンサートでは赤子はむずがって泣くし、思いっきりの咳払い等、作品化の段階でも補正してないのです。演奏内容が良かったが故に残念です。
キースジャレットなら、演奏やめて帰ったと思います。
総じて、彼はピアニストではなくコンポーザーとの認識が横プーの中で明確になりました。
そして、ここからイメージの展開が始まります。
・坂本龍一→グレングールド(坂本が好きで選択した作品も出ている)
・遥か昔の映画「チームバチスタの栄光」(NET動画で見てしまった)の中で、殺されるSEが作業中好んで聞いていたショスタコヴィチ
上記2点にTVや新聞の「蜜蜂と遠雷」の大幅な取り上げ、賛辞・・・
読まずにいられない・・・

■「蜜蜂と遠雷」

作者、恩田 陸が構想12年、取材11年、執筆7年を要した大作である。

俺はまだ、神に愛されているだろうか?
ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、
そして音楽を描き切った青春群像小説。
著者渾身、文句なしの最高傑作!

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。「ここを制した者は世界最高峰のS国際ピアノコンクールで優勝する」ジンクスがあり近年、覇者である新たな才能の出現は音楽界の事件となっていた。
養蜂家の父とともに各地を転々とし自宅にピアノを持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女として国内外のジュニアコンクールを制覇しCDデビューもしながら13歳のときの母の突然の死去以来、長らくピアノが弾けなかった栄伝亜夜20歳。音大出身だが今は楽器店勤務のサラリーマンでコンクール年齢制限ギリギリの高島明石28歳。完璧な演奏技術と音楽性で優勝候補と目される名門ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ=アナトール19歳。
彼ら以外にも数多の天才たちが繰り広げる競争という名の自らとの闘い。
第1次から3次予選そして本選を勝ち抜き優勝するのは誰なのか?
幻冬舎HPより引用
実際のコンクールは浜松で同様に3年に1回開催されている。
横プー的には、クラッシック好きは逆に斜めから読む向きもあろうが、目次にみるポップさが非凡である。
ex.
・ずいずいずっころばし
・「ロッキー」のテーマ
・スター誕生
・恋の手ほどき
・鬼火
・あなたがほしい
・「仁義なき戦い」のテーマ 等
およそ、クラッシックを題材とした小説の目次とは思えない項目が普段クラッシックあるいは音楽から離れていた人も引き込んだと推察する。
実際、内容もジャズやロックを感じさせる部分もある。
感想としては大変よく書かれた小説だと思うし、もう一回読もうと思っている。

しかし、この小説中で演奏される曲のCDを出すというのは、個人的に承服できない。
価格:
¥ 2,160 通常配送無料

「予約商品の価格保証」対象商品。 詳細はこちら。

発売予定日は2017年5月26日です







【収録楽曲】
DISC-1 第1次予選~第3次予選 演奏曲
《第1次》
ショパン:バラード第2番/高島明石
リスト:メフィスト・ワルツ第1番/マサル・カルロス・レヴィ・アナトール
バッハ:平均律クラヴィーア曲集第1巻第1番/風間塵
バラキレフ:イスラメイ/風間塵
ベートーヴェン:ソナタ第26番「告別」第1楽章/栄伝亜夜
《第2次》
ショパン:練習曲 Op.10-5 「黒鍵」/高島明石
ラフマニノフ:練習曲集「音の絵」 より Op. 39-6/マサル・カルロス・レヴィ・アナトール
リスト:「2つの伝説」より 「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」/風間塵
ラヴェル:ソナチネ 第1楽章/栄伝亜夜
《第3次》
バルトーク:ピアノ・ソナタ 第1楽章/マサル・カルロス・レヴィ・アナトール
サティ:ジュ・トゥ・ヴ(あなたが欲しい)/風間塵
メンデルスゾーン:無言歌集 第5巻「春の歌」/風間塵
ドビュッシー:喜びの島/栄伝亜夜

DISC-2 ファイナル 演奏曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 Op. 30 第1楽章/キム・スジョン
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 Op. 11 第2楽章/フレデリック・ドゥミ
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 Op. 26 第1楽章/マサル・カルロス・レヴィ・アナトール
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 Op. 18 第2楽章/チョ・ハンサン
バルトーク:ピアノ協奏曲第3番 BB 127/Sz. 119 第1楽章/風間塵
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第2番 Op. 16 第4楽章/栄伝亜夜

上記の作品名の後の名前は、全て小説の登場人物である。
小説自体がフィクションは当たり前だが、それに被せてこういった便乗フェイクは、読者から見たらどうなんだろう?
このCDでピアノを弾いているのは別の現実世界のプロの演奏家である。
まーお手軽に買われる方も存在するのだろうが・・・
やたら、コラボだのプロジェクトだの拡大効果だの安易すぎると思う。

横プー自身は、クラッシックにも正面から対峙することとした。
それでは、本物の辻井伸行氏ピアノを聴いてみてください。

■動画:辻井伸行氏



 横プーでした!!

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